こんにちは。
“暮らしと香り”です。
今回紹介するのは、ベンゾイン精油。
バニラのような甘い香りで、ホッとできる香りです。
1.ベンゾインってどんな精油?
学名 | Styrax tonkinensis |
植物名(和名) | 安息香(アンソクコウ)、スマトラ安息香 |
科名 | クスノキ科 |
種類 | 低木 |
主な産地 | ラオス、スマトラ、ジャワ、マレーシア など |
抽出部位 | 樹脂 |
抽出方法 | 揮発性有機溶剤抽出法(アブソリュート) |
特徴的な化学成分 | 安息香酸、安息香酸ベンジル、バニリン など |
香りの特徴 | バニラのように甘さとスパイシーもある香り |
ベンゾインは、古くから悪魔を追い払う薫香として儀式に用いられてきた樹木です。
ベンゾイン精油は、日本で安息香(アンソクコウ)とも呼ばれており、バニラのような甘さとスパイシーさを感じられる香り。
東南アジアの熱帯地域に生育している、アンソクコウノキから採れる樹脂が原料になっており、
有機溶剤を使用して抽出されます。
香りの保留性が高いため、香水やお香に使われることもあり、どこか懐かしさを感じさせる香りでもあります。
2.ベンゾインの特徴
心へのアプローチ
忙しい日々で疲れ切ってしまったり、考えることが多くて煮詰まりすぎてしまったりすることが誰にでもあるかと思います。
そんなときに、心を落ち着けて向き合いたいことに集中させてくれる香りです。
夜のリラックスタイムや就寝前に利用したり、心を落ち着けて集中できることから、瞑想をするときのお共としてもオススメです!
体へのアプローチ
名前の由来に、「息を安らかにする香り」という説がある安息香。
喘息や気管支炎、風邪・花粉症でのどに違和感を感じるときに呼吸器系の悩みに幅広くアプローチしてくれます。
芳香浴やアロマディフューザーに取り入れることで、
風邪や花粉症など季節性の悩みにもおすすめです!
肌へのアプローチ
ベンゾイン精油は、古くからハンドクリームや石鹸などの化粧品に配合されてきました。
今でも、硬い皮膚によく馴染んでくれます。
他にも、炎症を抑えてくれるため、ニキビや肌のかゆみにを抑えたいときに利用する方もいるようです。
ただし、ベンゾイン精油の抽出は、溶剤を使用して抽出しているため、すでに炎症をが起きている肌に使用すると刺激がある場合もあります。
そのため、炎症を起こしている部分への使用はしないようにしましょう。
また、肌が弱い方は顔や皮膚が薄い箇所には利用しない方が安心かと思います。
使うときの注意点
- 妊娠初期の使用は避けるようにしましょう。
- 運転や仕事などで集中力が必要なときの使用は控えてくださいね。
- 肌が弱い方の使用は、注意してくださいね。
3.おすすめの使い方
粘度が高い精油のため、使用するときに気をつけた方がいいことがいくつかあります。
まず、粘度が高くドロッパーから精油が出てこないことがあるため、
中蓋を外してスポイトや爪楊枝を使って取り出してください。
また、水にベンゾイン精油を落とすと、底に沈殿したり、分離したりしてしまいます。
一度容器についたベンゾイン精油は、洗ってもなかなか落ちずお手入れが超大変です。
そのため、他の精油と混ぜ合わせたり、無水アルコールなどで希釈して溶かしたりしてから使用してくださいね。
神経が高ぶってソワソワしてしまうとき、心を穏やかにしたいとき
緊張や不安が募って、神経が高ぶってしまい寝付けないときや集中したいことがあるけれど、ソワソワしてしまうときに、
ベンゾインの香りを嗅いで、そっと目をつぶり、心を穏やかにしましょう!
ティッシュやコットンに精油を1滴落としてバッグやコートのポケットに入れておくと、気軽に香りを楽しめますよ!
手荒れが気になるときのハンドクリーム
水仕事やアルコール消毒の回数が多い職場では、手荒れがひどくなり手がガサガサしてしまうこともあると思います。
そんなときにオススメなのがベンゾイン精油を入れたハンドクリームです。
ミツロウは炎症にアプローチしてくれるので、手の荒れだけでなくひび割れやあかぎれが気になるときにもオススメです。
それに加えて甘い香りが優しく香るので、合わせてほっこりした気持ちにもなりますよ!
〜ハンドクリームのレシピ〜
材料
- ベンゾイン精油…1滴
- ミツロウ…2g
- ホホバオイル…10ml
道具
- IHヒーターやコンロ
- 湯せん用のボウル
- 耐熱カップ
- つまようじ
- 保存容器
- ラベル
作り方
- 耐熱カップにミツロウとホホバオイルを加え、湯せん用のボウルに水を浅く張って湯煎する
- ミツロウが完全に溶けたら容器に移し、つまようじで混ぜて粗熱をとる
- 精油を加えてよくかき混ぜる
保管
- 6ヶ月を目安に使い切ってくださいね。
アロマミツロウクリームの作り方動画↓↓↓
4.おすすめのブレンド3選
バニラのような香りのベンゾイン精油。
重めの香りなので、軽さを出したいときは、シトラス系や軽めのウッディ系とのブレンドを
濃いめの香りを出したいときは、オリエンタル系やバルサム系、スパイス系とのブレンドが組み合わせやすいです。
また、甘めのお菓子のような香りを楽しみたいときは、ベンゾイン精油をメインにしてもいいですし、
香りの保留性が高いので、他の精油をメインにすると華やかさがプラスされていいですよ。
ベルガモット精油×ベンゾイン精油<リラックスタイムのおともに芳香浴>
リラックスタイムのおともとしてオススメの甘めの香り同士のブレンドです。
香りの系統としては遠い、シトラス系のベルガモットとバルサム系のベンゾインですが、意外と合いやすいと思います。
芳香浴やアロマディフューザーに落として香りを嗅ぐことが手軽でオススメです!
ただし、ベンゾイン精油をそのままアロマディフューザーに使用すると、詰まる原因になってしまいます。
前もって、紙コップなどに精油を落としてよく混ぜてから使うようにしてくださいね。
フランキンセンス精油×ベンゾイン精油<のどや呼吸器の不調に芳香浴>
〜芳香浴の楽しみ方〜
材料
- フランキンセンス精油…1滴
- ベンゾイン精油…1滴
- 熱いお湯
道具
- マグカップ
- つまようじ
作り方
- マグカップに、フランキンセンス精油とベンゾイン精油を落としてつまようじでよく混ぜる
- マグカップに熱めのお湯注ぐ
- 立ちのぼる蒸気に顔を近づけて香りを楽しむ
お湯をはったカップにベンゾイン精油を入れると、混ざらずに沈殿してしまいます。
カップにベッタリついて取れなくなるので、他の精油と混ぜ合わせて液状になってからお湯を注ぐようにしてくださいね。
また、一度使用したカップは洗っても香りが落ちないこともあるので、芳香浴専用にしてください。
ユーカリ精油×ベンゾイン精油<風邪が流行る季節の手洗いせっけん>
家に帰ってきたら、まずは手洗い・うがいが日常になってきました。
そんなときにオススメしたいのが、手作りのハンドソープ。
お好みの色をつけたいときは、これから紹介するレシピの1で食紅を入れると簡単に色がつけられるので、
アレンジしてご自身だけのハンドソープを作ってもいいですね!
〜ハンドソープのレシピ〜
材料
- ユーカリ・ラディアータ精油…6滴
- ベンゾイン精油…4滴
- グリセリンソープ…100g
- 精製水…2ml
道具
- 紙コップ
- ボウル
- マドラー
- シリコン型
作り方
- 紙コップに精油を入れて混ぜ、精製水を入れてさらによく混ぜる
- グリセリンソープを2cm角程度に切って耐熱容器に入れ、電子レンジで加熱して溶かす
- 500Wで15秒が目安です。温めすぎると沸騰して容器から吹きこぼれることがあるので注意してくださいね。
- 溶けたグリセリンソープに、1を入れてよく混ぜる
- 型に入れて固まったら、型から出し1日程度置いて乾燥させる
石鹸素地でも作れるのでご参考ください!↓↓↓
おわりに
ベンゾイン精油、いかがでしたでしょうか?
ベンゾイン精油の香りを初めて嗅いだとき、甘すぎる香りにびっくりすると思いますw
あま〜いお菓子のような香りがちょっと苦手かも…と思っていましたが、香りを嗅いでいるうちにまた嗅ぎたくなる、そんな香りです。
甘くてほっこりできる香りなので、ぜひお試しくださいね!
★生活の木 ベンゾイン精油 10ml