香り袋とは、その名の通り自然香料を袋に詰め込んだ、日本に古くから伝わる香りグッズです。
今回は本記事のライターうりぼうが、キットを使って香り袋作りに初挑戦してみました。
リアルガチな渾身のレポート、ぜひご覧ください!
1.香り袋ってなぁに?
まず、香り袋について基礎的な部分を少しだけご紹介します。
香り袋のルーツは、平安時代頃までさかのぼると言われています。
その特徴は、天然の香料を調合して使用していること。
天然香料ならではの、奥ゆかしい香りが魅力です。
火を使わなくても香る香料を使用するので、お好みの香りを持ち歩いたり、タンスに入れて服などに香りを移して楽しむことができます。
★香り袋についての詳しいことは、こちらの記事をご覧ください★
香り袋入門 ~ポケットに ひとときの和みを~
2.さっそく作ってみた!
香り袋について軽〜く知っていただけたところで、さっそく手作りレポートをお届けします!
2-1.これが噂の手作りキット!
香り袋のことは、以前記事で取り上げたこともあり、ずっと気になる存在でした(なんか恋の告白みたい)。
ただ、香料の取り寄せとか巾着を作る手間を考えると、どうにも手作りは一歩踏み出せない…
そこでズボライター(ズボラライターの略)うリぼうは、手作りキットに頼るというウルトラCを発動しました!
今回使ったのはこちらの商品です。
★花小袖 手作り匂い袋
花小袖 手作り匂い袋
開封すると、こんな感じ。
こちらのキットには、香料5種類の他、巾着やヒモも含まれています。
わざわざ香料や巾着を揃えるのは手間だけど、これなら気軽に手作りにトライすることができますね。
自分で用意したものは、裁縫セット(100均で購入)だけでした。
キットに含まれている5種類の香料は、以下の通りです。
①白檀(びゃくだん)
インドで産出される香木で、さわやかな甘い芳香が特徴。
②桂皮(けいひ)
別名・シナモン。主にベトナムやスリランカで栽培されているクスノキ科の樹木の樹皮を乾燥させたもの。
③丁字(ちょうじ)
別名・クローブ。丁字の木の花蕾を乾燥させたもの。主にアフリカのザンジバル、ブラジルで栽培されている。
④大茴香(だいういきょう)
別名・スターアニス。主に中国広東省で栽培されているモクレン科の植物を乾燥させたもの。
⑤龍脳(りゅうのう)
別名・カンファー。中国江南の各省や台湾が主な産出地。透明結晶状の樹脂で、クスノキから水蒸気蒸留で抽出される。
防虫作用があり、着物や書物骨董の虫避けに用いられる。
それぞれ単体で香りを嗅いでみると、メジャーな白檀の香りは、やはり嗅ぎ慣れているぶん、安心感がありました。
桂皮は、お菓子でもよく使われている、シナモンの甘い香りです。
大茴香は、豚の角煮の香り。
丁字とカンファーは、好みが分かれる香りかも!?
これらのほか、ヒノキ、マツ、杉など、常温で芳香を発するものはすべて原料として使うことができますよ。
2-2.レッツ調合!
これらの香料を、お好みに合わせて調合していきます。
自分好みに調合できるのは、手作りならではの面白さですね。
今回使った手作りキットには調合レシピも付いていて、初心者でも安心です。
添付のレシピを参考に、以下の3通りの調合を試してみました!
【レシピ1】 一番オーソドックスな香調。普段の持ち歩きや引き出しに使いやすいブレンド
白檀 小さじ1杯 + 桂皮 小さじ1杯 + 丁字 小さじ1/2杯 + 龍脳 小さじ1杯
【レシピ2】 桂皮の香りを主体にした、おとなしく控えめな香調のブレンド
白檀 小さじ2杯 + 桂皮 小さじ2杯 + 丁字 少々 + 大茴香 少々 + 龍脳 小さじ1/2杯
【レシピ3】 龍脳の防虫効果を利用するブレンド
白檀 小さじ2杯 + 桂皮 小さじ1杯 + 龍脳 小さじ2杯
各レシピの分量通りに、香料を混ぜていきます。
丁子追加〜
龍脳追加〜
まぜまぜ…
3通りのレシピ、すべて混ぜ終わりました!
左から、レシピ1、2、3と並べています。
各香料の分量によって、少しずつ色合いが違いますね。
ここで気付いたのが、香料単体の香りが、調合したことで複雑な香りに変化したこと!
思わず「おもしろ~い!」と声をあげてしまいました。
香りを嗅いでみると、レシピ1は安心感がある、オーソドックスと言われて納得の香り。
レシピ2は、控えめな香調…とのことですが、なんだか着物を着たマダムがまとっていそうな、ゴージャスな印象を個人的には受けました。
レシピ3は、防虫作用目的の調合と言うことで、いかにも虫が嫌いそうな香りです!
※注意事項
丁字、大茴香は油分が多いので、少な目に調合してください。
長時間押さえつけた状態にすると、油分のシミがでます。着物や服などに直接ふれないようにご注意ください。
2-3.いよいよ袋詰め
調合が終わったので、それぞれ添付の巾着に袋詰めしていきます。
こぼれないよう、慎重に。。。
香料を詰め終わったら、袋からこぼれないよう、巾着の口をしっかり縫います。
(100均で購入した裁縫セットが活躍したのはこの時だけでした笑)
※注意事項
袋の中で香料同士がこすれ合うと、粉になって布目からもれることがあります。
また、長時間ゆっくり香りを発散するためにも香料はしっかり詰めてください。
2-4.ついに完成!
最後に、縫った部分が見えないよう飾りヒモをつけます。
完成しました!テッテレ~!!!
不思議だなと思ったのは、袋に詰めると、香りの雰囲気が詰める前とは少し違うように感じたこと。
袋詰めすることで、香りがまとまったのかもしれません。
香りの世界って、本当に奥深い!
2-5.初めての手作りを終えて
香り袋を手作りしたのは今回が初めてでしたが、とっても簡単でした!
何ひとつ難しい工程がなく作り方のコツさえなかったので、記事として成立するか逆に不安になってくるくらい…汗
香料単体の香りが調合によって複雑な香りへと変化していく様子が楽しめるのは、手作りならではの面白み。
香りの複雑さ、奥深さを実感することができました。
裁縫がまったくできないライターうりぼうは、巾着がうまく作れるかを一番心配していたのですが(=調合以前の問題)、
手作りキットはきちんとした巾着が添付されていたので、当初の心配が杞憂に終わってよかったです。
逆に自分が好きな布で、好みの形の袋を作りたい方は、香料だけのセットを準備した方が良いかもしれませんね。
というわけで、初めての香り袋手作り、難なく大成功~!!
↑嬉しさのあまり、事務所にあった観葉植物&キューピーとナゾの記念撮影
3.使い方あれこれ
作った香り袋は、以下のような使い方とアレンジで楽しむことがができます。
★バッグやポケットに忍ばせてお出かけのお供に
小さな巾着で香り袋を作れば、バッグやポケットに入れてお好きな香りを持ち歩くことができます。
バッグを開くたびに香りが広がるほか、ハンカチやお財布にも香りが移ります。
上品な香りがふとした瞬間に広がり、気分を和ませてくれるでしょう。
★タンスやクローゼットに
服に香りを移したい場合は、タンスやクローゼットに香り袋を入れておくのがおすすめ。
龍脳入りの香り袋を選べば、衣服に付く虫避けの作用も期待できます。
龍脳の香りは比較的短期間で消えやすいので、香りが消えていると思ったら、適宜追加してくださいね。
★香りに飽きたら洋風アレンジ
お気に入りの香水やコロンをほんの少〜し白檀や桂皮にしみこませると、洋風の香り袋になります。
天然香料と香水の香りが融合して、趣が変わった香り袋となるでしょう。
このほかにも、楽しみ方は無限大。
ご自身の好きな香りを、お好きなように楽しんでみてくださいね。
おわりに
香り袋の手作りレポート、いかがでしたでしょうか。
香料を揃えて…巾着を作って…と、なんとなく手間がかかると思っている方は、今回のように手作りキットを使えば、簡単に楽しむことができます。
本記事を参考に、ぜひ試してみてくださいね!