スパイシーな香りで、香辛料としても使われているマジョラム・スイート。
このマジョラム・スイートを使用した精油は、ハーブよりもスパイシーさが弱く温かみがある印象の香りです。
緊張や不安などを落ち着けてリラックス効果を期待できますし、体の血行を促進して体を温める精油としても効果的です。
今回は、心も体も温めるマジョラム・スイート精油を紹介します!
1.マジョラム・スイートとは?
学名 | Origanum majorana |
植物名(和名) | マジョラム・スイート |
科名 | シソ科 |
種類 | 多年草 |
主な産地 | エジプト、フランス、イギリス、ドイツなど |
抽出部位 | 全草(花と葉) |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
特徴的な化学成分 | テルピネン4オール、γ-テルピネン、サビネン、p-シメン、β-カリオフィレン、リモネン、ミルセン、酢酸リナリル など |
香りの特徴 | スパイシーで爽やかな甘さ |
主な効能 | リラックス、鎮静、鎮痛、抗炎症、血行促進、抗炎症、抗真菌 など |
学名のOriganumは、ギリシア語で「山の喜び」を意味しています。
古代ギリシアでは、幸せの象徴として新婚夫婦にマジョラムの花冠を贈ったり、故人の冥福を祈って墓地にたむけられたりしていたそうです。
精油で「マジョラム」といえば、このマジョラム・スイート精油を刺すことが多いですが、似た植物で〇〇マジョラムと呼ばれる植物は幾つもあります。
例えば、スパニッシュ・マジョラムという種類はタイムの仲間ですし、
ワイルド・マジョラムと呼ばれる種類はオレガノというハーブを意味しています。
成分も使い方も異なるので、購入する際は学名をチェックしてくださいね。
2.マジョラム・スイート精油の効果
心に対する効果
幸せの象徴とされているマジョラム・スイート精油ですが、「心を温める精油」とも呼ばれています。
苛立ちや緊張、不安などのマイナスな気分を落ち着けてリラックスさせてくれる作用があると考えられています。
ストレスやイライラが募り、落ち着けない時や一杯一杯になってしまったときにもオススメです。
これらの効果は、マジョラムスイート精油に含まれているテルピネン4オールと酢酸リナリルという成分のおかげ。
精神的な緊張やストレスが原因となる不眠にも効果的な成分で、
副交感神経を高める働きもあるので、感情が高ぶってしまい眠れない時にも手助けしてくれますよ。
ラベンダー精油も不眠に効果的と言われますが、甘いフローラル系の香りが苦手な方には、
スッキリ爽やかな香りのマジョラム・スイート精油がオススメです。
体に対する効果
「体が冷える季節」といえば冬のイメージですが、夏のクーラーが原因で体が冷えてしまうことも。
マジョラム・スイート精油は血行を促進して体を温める作用もあるので、冷えやむくみの改善にも効果的です。
鎮静作用・抗炎症作用もあるので、体を動かしすぎたことによるの筋肉痛や日常的な頭痛、肩こりなど、さまざまな痛みを緩和してくれる作用もあります。
バスタイムやマッサージなどで、リラックスしながら冷えやむくみを軽減できるなんて一石二鳥です!
肌に対する効果
マジョラム・スイート精油は、血流をよくする効果に加えて、抗菌・抗真菌作用も期待できるため、肌への良い効果が多くあるんです!
血行が促進されることで、肌のターンオーバーも期待できますし、肌の乾燥やくすみ、目の下のクマなどが軽減されます。
また、抗菌・抗真菌作用もあるため、肌を清潔に保つこともできますし、ニキビや吹き出物の予防も期待できますよ。
マジョラム・スイート精油の注意点
・妊娠中の利用は避けてください。
・リラックス効果が高い精油です。車の運転など集中力が必要な場面での使用は控えましょう。
・多量・長時間の使用は眠気を起こす可能性があるので、使用量を守ってください。
3.オススメの使い方
気持ちを落ち着けたいときに!
仕事や家事などで忙しくなりすぎてしまい、イライラしてストレスが溜まっているときや一杯一杯になってしまっているときに香りを嗅いでみてください。
カバンに忍ばせて外出先で使うこともできますし、仕事の合間のちょっとしたブレイクタイムにもオススメです。
コットンや折りたたんだティッシュに精油を1,2滴たらして香りをカンタンに楽しむこともできます!
仕事の帰宅後や家事を終えた後のリラックスタイムに香りを嗅ぐと気持ちが落ち着けられますよ。
寝る前に、コットンやティッシュに精油を垂らして枕元においたり、ピロースプレーとして枕にスプレーしたりしてて安眠効果が期待できます。
ただし、リラックス効果が高い精油の1つなので、車の運転など集中力が必要なときや車内では使用しないようにしましょうね。
バスタイムに体を温める!
マジョラム・スイート精油は血行を促進する作用があるので、冷えやむくみの改善にも効果的です。
冬の気温や夏のクーラーなど季節的な理由で、体が冷えてしまったり、
デスクワークや勉強でイスに座りっぱなしだと、血流が悪くなってしまい、1年中冷えやむくみにお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
「疲れた~」と感じる日のバスタイムにマジョラム・スイートを使うことで、体が温まりますし、リラックス効果や心地よく眠れる効果も期待できます!
~バスソルトのレシピ~
材料
・マジョラム・スイート精油…3滴
・パチュリ精油…2滴
・天然塩 … 大さじ2~3杯
道具
・計量スプーン
・材料を混ぜ合わせるための容器
作り方
- 容器に天然塩を入れてから、精油を加えてよく混ぜ合わせる。
- 入浴直前に、浴槽にバスソルトを入れよくかき混ぜてから入浴して下さい!
- 保存容器に写す
保管について
※保管せずに使い切って下さいね。
アロマバスソルトの作り方動画を見る↓↓↓
天然塩に精油を混ぜるだけなので、カンタンに作れます。
精油と天然塩どちらにも発汗する作用があるので、両方の働きで冷えやむくみの症状を改善してくれます。
入浴の仕方は、36~38℃のぬるめのお湯に、10分程度浸かるだけで汗がブワッと出てきます!
ただし、汗が多く出てきてしまうので、脱水症状になってしまうことも。
入浴の前後は、こまめに水分を補給してください。
また、肌が敏感な方は少量から試してみてくださいね。
マッサージで疲れをほぐす!
肌の乾燥やくすみ、顔の気になるシミやシワ、目の下のクマなどを軽減する効果が期待できるマジョラム・スイート精油。
ボディケアできるトリートメントオイルとして使えば、お顔の肌の色を明るくしてくれますし、
肩こりやむくみが気になる部分や手足など毎日疲れが溜まっている部分などに使うと痛みや浮腫も軽くなりますよ!
~トリートメントオイルのレシピ~
材料
・マジョラム・スイート精油…3滴
・バジル精油…2滴
・植物油…25ml
道具
・ビーカー
・かくはん棒(未使用の竹串や爪楊枝でもOK)
・保存容器(遮光ビンがオススメ)
・ラベル
作り方
- ビーカーに植物油を入れて、精油を加える
- かくはん棒でよくかき混ぜる
- 保存容器に写す
保管について
※遮光ビンに入れ、直射日光を避けて2週間以内に使い切ってください。
トリートメント(ボディ)の作り方動画を見る↓↓↓
※分量は違いますが、作り方は同じなので参考にしてください。
4.オススメのブレンド3選
マジョラム・スイート精油は、温かみのあるスパイシーな香りで他の精油とブレンドしやすく、
特に樹木系・フローラル系・シトラス系の精油と相性が良いです!
マジョラム・スイート精油×ラベンダー精油<リラックス・よく眠りたいときの味方>
リラックスしたいときに人気な、ラベンダー精油とも相性が良いです!
気分を落ちつけてリラックスできるので、特に夜オススメなブレンドです。
ラベンダーの甘く優しい香りに、温かみのあるスパイシーな香りのマジョラムがプラスされるので、
甘すぎる香りが苦手な方や男性の方にもオススメですよ!
マジョラム・スイート精油×オレンジ・スイート精油<体が冷えの軽減に!>
血行を促進したいときにオススメなのが、マジョラム・スイートとオレンジ・スイートの組み合わせ!
フレッシュで甘いオレンジの香りと、温かみのあるスパイシーなマジョラムの香りがブレンドされて、温かみのある香りになります。
どちらの精油も、冬の気温による冷えや夏のクーラーによる冷えなどを軽減してくれる作用が期待できますし、
体が冷えることが原因で起こる、だるさや憂うつなどの不調にも血行が良くなることで軽くなりますよ!
また、オレンジの香りは、落ち込んだ気分を落ち着けてポジティブにしてくれる効果もあるので、バスタイムやマッサージにオススメです♪
マジョラム・スイート精油×サイプレス精油<お肌の調子をよくしてくれる>
サイプレスには、肌を引き締めたり、皮脂の分泌を調節してくれるため、
お肌のたるみや脂性肌、ニキビなどにお悩みの方にオススメです!
ヒノキに似た香りで、森にいるような爽やかさもあるサイプレスと
スパイシーなマジョラム・スイートがブレンドされて、スッキリとしたシャープな香りになります。
おわりに
今回は、マジョラム・スイート精油について紹介しました!
スパイシーな香りで、一見スッキリしそうなのに、リラックス効果もあるなんてフシギです。
スパイシーで爽やかな甘さも残る香りなので、多くの精油とブレンドしやすく、
ラベンダー精油やベルガモット精油などの親しみやすい精油とも合わせやすいんです!
ぜひ試してみてくださいね!