精油の中でもトップの人気を誇る、オレンジスイート。
甘くフルーティな香りももちろん人気の理由ですが、それだけでは無い沢山の魅力を持っているんです。
1本あれば何通りも楽しめる、オレンジの魅力をめいっぱいご紹介していきます!
1.オレンジスイートってどんな精油?
学名 | Citrus sunensis |
植物名(和名) | スイートオレンジ(アマダイダイ) |
科名 | ミカン科 |
種類 | 高木 |
主な産地 | イタリア、スペイン、ブラジル、アメリカ 等 |
抽出部位 | 果皮 |
抽出方法 | 圧搾法 |
特徴的な化学成分 | リモネン(モノテルペン類)、リナロール(アルコール類) |
香りの特徴 | フルーティで甘さのある、フレッシュな香り |
主な効能 | 消化促進、健胃、殺菌、抗炎症、鎮静、鎮痙、抗うつ 等 |
まんまるで皆大好きな美味しい果物、みずみずしいオレンジそのままの香りです。
子供からお年寄りまで、そして性別も関係なく皆から愛される香り。
オレンジって「子供のころから親しみのある香り」なので、安心感があるんですよね。
好き嫌いが少ないということは、使える場所も多いということ。
人が集まるリビングにも、職場でちょっと楽しむにも。
使う時間帯も問わず、日中使うと気持ちを明るくしてくれますし、夜に使うと安眠効果で質の良い眠りをサポートしてくれます。
いつでも使いやすく、皆に好かれる香りなので、アロマ初心者の方にもおすすめしたい精油です。
2.オレンジスイートの効能
オレンジスイートは「フレッシュで良い香り~!」だけではなく、様々な効能が期待できます。
体・心・肌でそれぞれ見ていきましょう。
2-1.体に対する効能
消化を促進してくれる作用があるため、消化器系の不調におすすめです。
特に胃の不調に対して力を発揮するので、食べ過ぎて胃がもたれる、むかむかする…なんて時にはオレンジスイートの香りを嗅いでみましょう。
また、オレンジスイートは血行促進効果があり体を温めてくれるため、冷え症の女性にとって心強い味方になってくれます。
2-2.心に対する効能
リラックス作用と、適度な高揚作用の2つを併せ持っています。
神経系の緊張をゆるめてくれ、安眠効果もあるので、気が張っていてなんだか寝付きづらい、なんて時にもおすすめ。
また、オレンジの明るい香りは、気持ちを前向きに、楽観的にもしてくれます。
例えば、「今日は職場の先輩の態度がちょっと冷たくて嫌だな」と感じた時、「私、何か悪いことしたかな?」と自分の悪い所を探したり、「あの先輩の気分屋なところ、すごく嫌!」とイライラしたりしてしまう時ってありますよね。
そんな時、オレンジスイートを嗅ぐと「今日、先輩になにか嫌なことがあったのかも。そんな日もあるよね~」と、楽に捉えることができるように手伝ってくれますよ。
日常の出来事を気にしすぎたり、考えすぎたりしてしまう人は、お守りがわりにオレンジスイートを1本持っておくと安心です。
2-3.肌に対する効能
オレンジスイート精油の、約94%が「リモネン」という成分です。
このリモネンには脂を分解してくれる作用があるため、オイリー肌のお手入れにとってもおすすめ!
毛穴の汚れや鼻の黒ずみ、ニキビといった皮脂トラブルに効果的なので、気になる方はスキンケアにも是非取り入れてみてください。
このリモネンの脂の分解効果は、頭皮ケアにも活躍します。
頭皮の毛穴に余分な皮脂がつまってしまうと、抜け毛やかゆみ、臭いなどの原因に。
また、オレンジスイートには血行促進効果もあるので、髪の毛に栄養を行き渡らせるサポートもしてくれます。
最近髪の毛に元気が無い、抜け毛が気になる…と感じている方は、オレンジスイートで頭皮ケアを始めてみてはいかがでしょうか。
3.おすすめ楽しみ方4選!
3-1.お部屋や職場で香りを楽しむ
「お部屋でアロマ」の定番ですが、アロマディフューザーやアロマライトを使うとお部屋全体に香りが広がるので、家族皆が良い香りを一緒に楽しめます。
特にオレンジスイートは、お子様にもお年寄りにも人気が高く、誰からも好かれる香りなので、リビングや玄関といった共有スペースにもおすすめ。
(お子様や男性は、アロマの種類によっては「この香り嫌だ!」という方も多いのですが、オレンジはほぼ100%の確率で好かれます)
また、気持ちを明るくしくれる効果は、お仕事の時に取り入れたい人も多いのではないでしょうか。
職場で使いたい場合は、デスクの上にアロマストーンを置いて楽しんだり、ティッシュやハンカチに少し垂らして傍に置いてあげるのも良いですよ。
近くにいる人には少し香りが伝わってしまうかもしれませんが、きっとその人も癒されると思います(笑)
3-2.マッサージオイルで冷え解消!頭皮ケアにも!
オレンジスイートは「消化器系の不調」「冷え」にも良いので、気になるときボディケアに使ってみましょう。
胃もたれや便秘の時はお腹を中心に、下半身の冷えが気になるときは脚全体をしっかり…というように、その日の体調に合わせながらマッサージ。
体も心もゆっくり癒されますし、保湿ケアにもなって一石二鳥!
なんといっても自分の肌から良い香りがするのって、すっごく幸せな気持ちになれるので、個人的にマッサージオイルは一番好きなアロマの使い方です。
頭皮マッサージに使うオイルも、同じレシピでOKです。
マッサージするタイミングはいつでも良いですが、私のおすすめはシャンプー前。
オイルで頭皮マッサージすると髪の毛がペタッとなってしまうのですが、シャンプー前だとそれも気になりませんし、シャンプー前にシャワーで余洗いすると、精油の良い香りがバスルームに広がるので気持ちが良いんです…!
作り方もとっても簡単なので、是非お試しください!
~マッサージオイルの作り方~
材料:アーモンドオイル、グレープシードオイルなどのキャリアオイル(10ml)、オレンジスイート精油(2滴)
道具:ビーカー、マドラー、遮光の詰め替えボトル
- お好みのキャリアオイルをビーカーに10ml入れる
- オレンジスイート精油を2滴入れる
- マドラーで混ぜて、保存容器に入れる
以上、たったこれだけで完成です。
使い切りやすいようにオイルの分量を10mlにしていますが、毎日マッサージするよ~って方は30mlや50mlで数日分まとめて作ってあげた方が楽です。
ただし、作ったものは1週間くらいで使い切るようにしてください。
※精油1滴0.05mlで計算しています。多くの精油が1滴0.05mlですが、中には違う商品もあるので販売元やお店のスタッフの方に一度確認してください。
3-3.手作り化粧水でスキンケア
化粧水も自宅で手軽に作れちゃうんです。
オレンジは皮脂トラブルに良い精油なので、毛穴のつまりやニキビが気になる方は、是非スキンケアに取り入れてみてください。
~手作りアロマ化粧水の作り方~
材料:グリセリン(5ml)、精製水(45ml)、オレンジスイート精油(3滴)
道具:ビーカー、マドラー、保存容器
- ビーカーにグリセリンを測って入れて、精油を3滴加えて混ぜる
- 精製水を加えて混ぜて、保存容器に入れる
以上です!精製水やグリセリンは薬局で手に入るので、材料も簡単に揃えられます。
作ったものは冷蔵庫で保管&2週間以内に使い切るようにしてください。
3-4.お掃除にも使える!お掃除用アロマスプレー
オレンジスイートには、殺菌効果や汚れを落とす働きもあるので、お掃除にも使えます。
食べものの香りなので、台所で使っても、香りがお料理の邪魔になりにくいのも嬉しいポイント。
オレンジの香りでお掃除の時間が楽しくなりそうですね!
~お掃除用アロマスプレー~
材料:無水エタノール(50ml)、精製水(50ml)、オレンジスイート精油(10滴)
道具:ビーカー、マドラー、スプレータイプの保存容器(遮光がおすすめ)
- ビーカーに無水エタノールを測って入れて、精油を10滴おとして混ぜる
- 精製水も加えて混ぜ、保存容器に入れる。
汚れを落としたいところにシュシュっとスプレーして、雑巾などで拭いてください。
4.オレンジスイートのおすすめブレンド3選
オレンジスイートは単体でも良い香りなんですが、他の精油とブレンドするとぐっと香りの幅が広がります。
多くの精油と相性が良くて、本当にブレンドしやすい精油です。
フローラル系とブレンドすると、お花の甘い香りに爽やかさを出してくれますし、
どっしりした香りのウッディー系とブレンドすると、軽さやポップさを出してくれ、
オレンジと同じシトラス系とブレンドすると、よりフレッシュな美味しい香りに…。
新たなオレンジスイートの魅力を発見したい方は、是非おためしください!
どの精油でも合わせやすいですが、特におすすめ&人気の精油とのブレンドをご紹介します。
4-1.ラベンダー×オレンジ<快眠ブレンド>
寝る前おすすめの鉄板快眠ブレンド。
ラベンダーもオレンジもリラックス作用があり、不眠に良い精油です。
ラベンター好きな方はもちろんですが、ラベンダー使いたいけど苦手で…って方にもおすすめ。
ラベンダーって、「ザ・アロマ代表!」みたいな感じなんですが、意外と「ラベンダー苦手なんです」って方も結構いらっしゃるんです。
ラベンダーを買ってはみたけど、なんかイマイチ…とか、ラベンダーの香りを使いたいけど家族が嫌がる…という方がいらっしゃったら、是非オレンジを足してみてください!
ラベンダー苦手な方に、オレンジをブレンドした香りを試していただくと「あれ?全然違う!好き!」ってなることも多いんです。
優しい甘さのある、癒される香りになりますよ♪
ラベンダーの香りが結構強いので、オレンジ多めにブレンドしてあげる方がバランスが良いです。
個人的におすすめな割合は、「ラベンダー:オレンジ=1:3」
このくらいがオレンジのフレッシュさを感じれるのでおすすめですが、色々試して是非自分好みの割合を見つけてみてください。
4-2.ローズマリー×オレンジ<気分すっきりリフレッシュ!>
すっきりリフレッシュにおすすめなローズマリーですが、単体で使うと鼻にツンとくる感じが強い場合も。
そこでオレンジスイートをブレンドしてあげると、ローズマリーのすっきりした香りに、優しさや柔らかさがプラスされます。
頭の働きをよくしてくれるブレンドなので、日中のお仕事や勉強に集中したい時間帯に是非使ってみてくだい。
また、このブレンドは頭皮マッサージにもおすすめ。
ローズマリーには、血行促進&肌を引き締める作用があり、頭皮のベタつきや抜け毛のケアにも良いんです。
オレンジにも、血行促進&毛穴汚れを取ってくれる、という頭皮に良い効果があるため、お互いの相乗効果で頭皮ケアにとっても良いブレンドです。
3-2.でご紹介したマッサージオイルは頭皮マッサージにもOKなので、是非お試しください。
キャリアオイル10mlに対して「ローズマリー1滴、オレンジ1滴」で作ってみてくださいね。
4-3.ゼラニウム×オレンジ<女性におすすめ>
女性ホルモンのバランスが乱れ気味な時、なんかイライラする、不安になる、体調に波がある…という女性も多いのではないでしょうか?
そんな時は、是非ゼラニウムとオレンジスイートのブレンドを試してみてください。
ゼラニウムは、不安定になりがちな心と体の両方のバランスをとってくれる、女性に味方の精油です。
ゼラニウムは、ローズと似た雰囲気のフローラルさがある香り。
そんなゼラニウムにオレンジをプラスすると、明るくて可愛らしい香りになるので、とっても癒されますよ。
また、ゼラニウムはむくみにも良いんです。
むくみが気になる方は、マッサージオイルをこのブレンドで作って、むくみが気になるところにマッサージしてあげるのもおすすめです!
5.オレンジスイートを使う時の注意点
5-1.皮膚刺激について
マッサージオイルや化粧水など、肌に付けるものを作る際、精油の濃度が必ず1%以下になるようにしてください。
「体や頭皮に使う場合は濃度2%でもOK」という文献もありますが、オレンジスイートは濃度が高いと皮膚刺激になる恐れもあるので、必ず1%以下で使用するようにしましょう。
※敏感肌の方は、パッチテストをして様子を見てから使用を判断してみてください。
5-2.オレンジスイートの光毒性について
「柑橘系には光毒性があるから、朝使ったらシミになる」というような言葉を聞いたことがあるかもしれません。
精油の光毒性は、特定の成分(ベルガプテン)をもっている精油の原液や、濃度の高いものを肌に付けて紫外線にあたると、シミになったり皮膚トラブルが起きたりすること。
柑橘系のベルガモットやグレープフルーツなどの精油には使用量に注意が必要ですが、オレンジスイートには光毒性の心配は無いので、安心して使ってください。
5-3.揮発性が高い
「揮発性が高い」とは、最初パッと香りをすぐに感じるけれど、香りの持続力が弱い、ということ。
オレンジスイートは揮発性が高い精油なので、ディフューザーなどで使った場合、最初は「わー!オレンジの良い香り!」となりやすいんですが、15分くらい経ってくると香りがだんだん弱くなります。
なので、長時間オレンジの香りを楽しみたい時には、こまめに精油を足してあげるか、ベース系の香りとブレンドしてあげると香りが長持ちしますよ。
また、揮発性が高い精油は開封後も早めに使ってあげる方がおすすめです。
柑橘系精油の場合は、開封後半年を目安に使い切るようにしましょう。
精油を購入する時も、量が多いほうがお得になる場合が多いのですが、自分の使用量や使用頻度など考えてから購入するようにしたいですね。
アロマ初心者で、どれくらい使うか分からない…という方は、3mlや5mlくらいがおすすめ。
精油1滴0.05mlの場合で考えると、3mlで約60滴、5mlで約100滴分。
1か月の使用量を生産すると、3mlは10滴、5mlは17滴以上使うのであれば半年で使い切れます。
5-4.お子様の誤飲に注意!
全ての精油についてですが、直接触ったり舐めたりする行為はNGです。
「アロマって自然のものだから体に優しいんじゃないの?」と思われている方も多いのですが、精油は植物の香りの成分をギューっと凝縮しているもの。
なので、精油の原液は人間の体に刺激が強すぎるんです。
オレンジスイートはお子様にも大人気の美味しい香り。
つい触りたくなったり、舐めたくなってしまう子もいるかもしれません。
お子様の手の届かない所に保管するなどして、気を付けておきましょう。
おわりに
いかがでしたか?
皆から愛されるオレンジスイート。
香りの良さだけではなく、マッサージやお掃除など様々な使い方ができるので、毎日の生活に是非活用してみてくださいね!