お料理なんかにもよく使われ、ハーブとしても有名なローズマリー。
どんな植物かはよく知らないけど、名前は聞いたことある!という方も多いのではないでしょうか。
ローズマリーの精油は、体も心も元気にしてくれ、その効果はなんと「若返りのオイル」とも呼ばれているくらいなんです。
やる気や活力が欲しい時には、まず一番に手に取りたいローズマリー。
リラックス系の香りとはまた違った良さを持っているので、その魅力をお伝えしていきます。
1.ローズマリーってどんな精油?
学名 | Rosmarinus officinalis |
植物名(和名) | ローズマリー(マンネンロウ) |
科名 | シソ科 |
種類 | 低木 |
主な産地 | フランス、クロアチア、チュニジア、モロッコ等 |
抽出部位 | 葉 |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
特徴的な化学成分 | カンファー、1,8-シネオール、ボルネオール等 |
香りの特徴 | 強くクリアなハーブの香り |
主な効能 | 刺激、頭脳明晰、血圧上昇、去痰、殺菌、抗ウイルス等 |
2.ローズマリーの効能
それでは、「若返りのオイル」、ローズマリーの効能を見ていきましょう!
2-1.体に対する効能
血液の循環を促して、体の様々な器官を活性化させてくれるので、低血圧、冷え症、貧血の方におすすめな精油です。
頭への血流もアップさせて脳を刺激するので、頭脳明晰作用もあります。
殺菌・消毒作用も強いため、風邪やインフルエンザなどの予防にも良いですし、去痰作用もあるので呼吸器系にも優れた効果があります。
消化液の分泌を促して消化を促進させてくれ、食欲増進効果も。
また、鎮痛作用もあるので頭痛・生理痛など痛みのケアにも使えます。
…と、ざっと上げただけでも、体に対してこんなにたくさんの効能があります。
ローズマリー、すごい精油ですよね!
2-2.心に対する効能
ローズマリーは心も活性化させてくれるので、元気や活力が欲しい時に頼りになる精油です。
気持ちが沈んだ時や無気力な時にローズマリーの香りを嗅ぐと、自然と元気が出るようサポートしてくれますよ。
2-3.肌に対する効能
収れん作用があるため、たるみが気になる方や、お肌をキュッと引き締めたい方におすすめ。
また、ローズマリー精油は頭皮ケアに良いことも有名なんです。
フケを抑制してくれたり、髪の毛の成長を促進してくれるので、脱毛症の治療に使われることもあるくらいなんです。
スッキリした香りなので、男性でも抵抗なく使いやすいことも嬉しいポイントですね!
3.おすすめ楽しみ方7選!
様々な効能を持っているローズマリー、日常で使える場面がたくさんあります!
おすすめな場面がたくさんありすぎて、多くなってしまいましたが…是非参考にしてみてください!
3-1.朝に使って目覚めスッキリ♪
体も心も活性化してくれる作用は、やはり朝や日中に使いたいですよね。
低血圧で朝が苦手な方や、午前中はなかなか家事や仕事に集中できずにダラダラしてしまいがち…なんて方におすすめです。
朝起きるのがつらい方は、ローズマリーの精油を枕元に置いておいて、朝起きた時に香りを嗅いでみるとスッキリ目が覚めるかもしれません。
集中力もアップするので、ローズマリーを「朝の香り」として使うと、午前中の時間をかなり有効に使えるようになりそうですね♪
3-2.集中力アップ!勉強や仕事の時に
集中力・記憶力・判断力をアップさせてくれる効果は、勉強やお仕事の時に力を発揮してくれます。
仕事部屋に香らせておくと、どんどん仕事が捗るようになるかもしれません…!
また、お子様の勉強部屋に使いたい!という方も多いのではないでしょうか。
その場合は、普段大人が使う時よりも精油の滴数を半分以下にして、短時間の使用にするようにしてください。
子供は嗅覚が鋭いですし、ローズマリーは刺激性も強いので、お子様に使う場合には少し注意してくださいね。
子供に人気のシトラス系の香り(グレープフルーツやレモン、オレンジなど)と合わせてあげると、きっとお子様も気に入ってくれると思います。
ディフューザーでお部屋全体に香らせても良いですし、コットンやティッシュに精油を垂らして、机の上に置いておくだけの使い方も手軽で良いですよ。
3-3.車の運転中にも!
集中力や判断力がアップする効果は、車の運転にもおすすめです。
頭がシャキっとして運転に集中できるので、交通事故の予防にもなりそうですね。
職場まで車通勤の方は、朝の通勤中にローズマリーの香りで頭をスッキリさせておくと、午前中の仕事に向けてやる気が湧いてくるかもしれません…!
車内は密閉空間の為、比較的香りが充満しやすくなるので少しの量でもしっかり香りが楽しめます。
アロマスプレーを作って車内に吹きかけても良いですし、コットンやティッシュに精油を1,2滴垂らしたものを、直接エアコンの送風口のところに突っ込んでおくだけでもOKです。(笑)
ただ、車でアロマを使う際に、2つ気を付けて頂きたいことがあります。
1つ目は、精油やアロマスプレーを車内に置きっぱなしにしないこと。
車内は直射日光が当たりますし、車内の温度も高くなってしまうため、精油の香りが劣化してしまう原因に…。
少し面倒ではありますが、車を降りる時には一緒に持って出るようにしましょう。
2つ目は、アロマスプレーを使う際、白色や淡い色の生地にスプレーするとシミになる可能性があります。
シートやカバーが淡い色の場合は、足元にスプレーしたりするなど気を付けておきましょう。
上記の点に注意して、車でのアロマタイムを楽しんでください。
3-4.やることが沢山でイライラする時に
仕事や家事など、やることが沢山溜まっていてイライラするような時には、ローズマリーの香りを使ってみてください。
集中力をアップさせてくれるので溜まっている仕事がサクサク進みますし、ローズマリーのスッキリした香りを嗅ぐと、イライラしている気持ちを切り替えてくれる効果も。
一般的には、イライラにはリラックス系の香りで気持ちを落ち着けるのが良いとされがちですが、
「やらなくちゃいけない事が沢山あって、オフモードになるにはまだ早い!」という時には、ローズマリーのすっきりした香りの方が気持ちをリフレッシュさせてくると思いますよ。
3-5.スポーツの前にはマッサージ!
ローズマリーは「スポーツオイル」とも呼ばれていて、筋肉がこわばっていたり、オーバーワークの筋肉疲労のケアに良い精油です。
鎮静作用が無いためスポーツする前のマッサージにもおすすめで、ウォーミングアップの前からマッサージしておくと、ケガをしづらい状態にしてくれますよ。
集中力や判断力もアップさせてくれるので、スポーツ中のパフォーマンスを上げてくれる効果も期待できそうですね!
3-6.冷え症の方は、温めケアに
血行促進効果があるため、冷え症の方はマッサージやお風呂で使うのがおすすめ。
寒くなると痛みが悪化するようなリウマチや関節炎にも効果があるので、ローズマリーをブレンドしたオイルで、患部を優しくマッサージしてあげてください。
ただ、寝る前にローズマリーを使うと頭が冴えてしまうかもしれないので、夜に使う場合は「4.おすすめブレンド」で紹介するマージョラムとのブレンドがおすすめです。
マージョラムを持っていない方は、マージョラムの代わりにラベンダーとブレンドしてあげても良いですよ♪
3-7.頭皮のケアにも!
フケ、脱毛症、髪の毛の成長促進など、頭皮ケアにはもってこい。
ローズマリーをブレンドしたオイルで頭皮マッサージすると、ローズマリーの血行促進効果&マッサージすることでも血流が良くなるので、一押しの使い方です。
無香料のシャンプーやコンディショナーを使っている方は、そこにローズマリーの精油を混ぜてあげても良いですよ。
シャンプー、コンディショナー各50mlに対し、ローズマリー精油をそれぞれ5滴加えて混ぜるだけで完成。(※精油1滴=0.05mlの場合)
ローズマリーのすっきりクリアな香りは男性でも抵抗なく使えるので、男性のヘアケアにもおすすめです♪
※手作りした場合は、2週間で使い切るようにしてください。
シャンプーの大きいボトルに一気に作ってしまうと、品質や香りが劣化してしまう可能性があるため、2週間で使い切れるくらいの小分けボトルに移し替えて作るようにしましょう。
4.ローズマリーのおすすめブレンド4選
ローズマリーは樟脳のような、鼻にツンとくる香りなので、人によっては「ちょっと香りが強いかも…」と感じる方も。
他の精油とブレンドすると、特有のツンとくる感じが和らぐので、様々な場面で断然使いやすくなります。
スッキリしたい時には爽やかでフレッシュな香りと合わせてあげると良いですし、
リラックス系の香りと合わせてあげても、スッキリしすぎず、甘すぎず…のバランスの良い香りになりますよ。
4-1.レモン×ローズマリー<お仕事や勉強の時に!集中力アップの爽快ブレンド>
集中したい時に使うとおすすめなのはこちらのブレンド。
ローズマリー同様、レモン精油にも頭の働きを活性化させてくれる作用があるので、相乗効果でさらに集中力・記憶力をアップさせてくれます。
レモンの爽やかでフレッシュな香りがプラスされるので、ローズマリー単体はちょっと香りが強いな…って方におすすめなブレンドです。
また、このブレンドは、高齢者の認知症予防にも良いんです。(鳥取大学が研究して、なんと論文も発表されています!)
良い香りを楽しみながら認知症も予防できたら、すごく良いですよね。
親御さんや親戚の方で、ちょっと心配だな…という方がもしいらっしゃったら、プレゼントしてあげるのも良いかもしれませんね。
(ちなみに研究では、朝ローズマリー×レモン、夜ラベンダー×オレンジの組み合わせで使っていました)
ディフューザーでお部屋全体を香らせるのも良いですし、アロマスプレーを作っておいて、気持ちを切り替えたい時にシュッと吹きかけるのも手軽で良いですよ。
アロマスプレーは運転するときに車内に使っても良いので、ひとつ作っておくと日中の様々な場面で使えそうですね♪
~~アロマスプレーの作り方~~
材料:無水エタノール5ml、精製水25ml、ローズマリー精油2滴、レモン精油4滴
道具:ビーカー、マドラー、30ml用保存容器(遮光タイプがおすすめ)
1.ビーカーに無水エタノールを測って入れる
2.1に精油を入れて、混ぜる
3.2に精製水を入れて、保存容器に移し替える
4-2.ラベンダー×ローズマリー<気持ちを整えてくれるブレンド>
ストレスや緊張を和らげてくれるラベンダーと、体と脳を活性化させるローズマリー。
一見正反対で合わないんじゃないの?と思われそうなブレンドですが、
鎮静と活性、お互いのバランスを取ってくれ、気持ちを整えてくれるんです。
例えば、夕方あともう少し仕事が残っているけどなんだか疲れた…もうひと頑張りしなきゃだけど元気が出ないな…というような時に使ってみてください。
適度にリラックスさせてくれつつ、ローズマリーの香りで頭がスッキリするので「あと少し頑張ろう!」という気持ちにさせてくれると思いますよ。
こちらはローズマリーとラベンダーに、グレープフルーツもブレンドされているので、リフレッシュにおすすめな香りです。
ロールオンタイプで、忙しい合間にサッと使えるので便利です♪
こちらはローズマリー&ラベンダーに、ユーカリもブレンドされているので、呼吸がスッキリ通るような爽やかさのある香り。
お家ではディフューザーで香らせたり、職場ではティッシュやハンカチに垂らして傍に置いておくだけで、気持ちをリフレッシュできますよ。
4-3.ジュニパー×ローズマリー<むくみ撃退ブレンド>
むくみやセルライトが気になる方は、このブレンドでマッサージしてみてください。
ジュニパーは、体内の余分な水分や毒素を取ってくれる浄化の精油。
血行促進効果をもつローズマリーと合わせると、むくみの撃退には相性抜群のブレンドなんです。
むくみを放っておくと、それがセルライトの原因になってしまうので(怖いですよね…)こまめにケアしてあげたいですね。
ローズマリーもジュニパーもすっきり系の香りなので、もう少し香りに甘さや優しさが欲しい方はオレンジやラベンダーをプラスすると、優しさのある香りにしてくれますよ。
~むくみ解消!マッサージオイル~
材料:キャリアオイル(30ml)、ジュニパー精油(3滴)、ローズマリー(3滴)
道具:ビーカー、マドラー、保管用遮光瓶
1.ビーカーにオイルを測って入れる
2.精油を入れて、混ぜる
3.保存容器に入れて、完成!
※精油1滴=0.05mlの場合で計算しています。
※作ったオイルは、冷暗所に保管して1週間程度で使い切るようにしてください。
4-4.マージョラム×ローズマリー<温めケアに!ぽかぽかブレンド>
どちらも温め効果のある精油なので、冷え症でつらい方はお風呂やマッサージで使ってみてください。
天然塩には発汗作用もあるので、このブレンドでバスソルトにすると、温め効果に加えて汗もかいてデトックスできますよ。
マージョラムは気持ちをリラックスさせてくれる効果もあるので、体も心も温まる、癒しのお風呂タイムになりそうですね。
~ポカポカ温まる!バスソルト~
材料:天然塩(大さじ2)、マージョラム精油(1滴)、ローズマリー精油(1滴)
1.天然塩を器に入れる
2.1に精油を混ぜて、お風呂に入れる
5.ローズマリーを使う時の注意点
体の強壮剤のような効能をもつローズマリーですが、刺激性があるが故に、使う際に注意が必要な点も…。
5-1.使用をおすすめできない方
ローズマリーは血圧を上げる作用があるのに加え、刺激性も強いです。
そのため、高血圧・てんかん・発熱している方は使用しないようにしましょう。
乳幼児や妊娠中の方にもあまりおすすめできません。
高齢者や子供に使う場合は、滴数を少なくするようにしてくださいね。
5-2.3種のケモタイプ
ローズマリー精油には、3種のケモタイプが存在しています。
ケモタイプとは、同じ植物だけど育った環境(気候や生育地など)によって、精油の構成成分が大きく変わることを言います。
簡単に言うと、みんな種は同じローズマリーだけど、育ってきた環境が違うから、大人になるとそれぞれ違った性格になりました!というような感じです。
(なんだか人間みたいだな、と思うのは私だけでしょうか)
ケモタイプが違うと効能が全然違う、というわけではなく、どれにも同じ成分が含まれていますが、どの成分が一番多く含まれているのか?でタイプが別れています。
★ローズマリーCT.シネオール
「1.8-シネオール」という成分を多く含んでいて、一般的にローズマリーとしてよく使われているのがこちらの精油。
爽やかでフレッシュなローズマリーらしい香りで、呼吸器系のケアにとても良いです。
頭脳明晰作用も強いため、集中力や判断力アップのために使いたい場合はこちらが一番おすすめ。
3種類の中では作用が穏やかなので、1番使いやすい種類です。
★ローズマリーCT.カンファー
「カンファー」という成分を多く含んでいて、シオネールよりもツンとくる刺激的な香りがします。
痛みを和らげたり、血行アップする効果が強くなります。
★ローズマリーCT.ベルべノン
「ベルべノン」という成分を多く含んでいて、肝臓強壮や消化器系の不調に力を発揮するので、アルコールの飲みすぎや、食べ過ぎの時におすすめなのがこちらのタイプです。
カンファーとベルべノンは刺激性が強く上級者向けの精油なので、初めて使う方はシネオールがおすすめです。
おわりに
いかがでしたか?
ローズマリー、たくさんの魅力を持った精油でしたね。
私は夜にアロマを使うことが多いので、ついリラックス系のアロマばかり手に取りがちだったんですが、ローズマリーの力を改めて再確認しました…。
低血圧で朝が弱い私には、一番必要な精油かもしれません…!今日からローズマリー愛用します!