あなたは集中力に自信がありますか?
試験に向けて頑張りたいのに、気が散ってなかなか集中できない…。
仕事にせっかく集中できたと思ったのに、ちっとも長続きしない…。
日々勉強や仕事に追われがちな私たちにとって、時間を有効活用するためにも集中力って大事ですよね。
今回は、集中力アップに有効なおすすめアロマを5つご紹介します。
1.香りと集中力の意外な関係
香りと集中力、つながりがいまいちピンと来ないかもしれませんが、実は深ーい関係があるんです。
そもそも集中力は、脳の活動によって発揮されるもの。
脳の活動は、脳に対する刺激によってコントロールすることができますが、その刺激の一つが「香り」。
鼻から入った香りは、脳の前方にある『前頭眼窩部』で知覚され、そこからの刺激が視床下部に伝わって、脳下垂体をコントロールし、緊張をゆるめたり、集中力を高めたりという作用につながります。
こうした香りの脳への作用は、現在大学や研究機関などでも盛んに研究がおこなわれています。
ある予備校では、解答率について実験を行ったところ、香りによって好成績があげられたという研究結果が得られたそうです。
このほか、オフィスビルの空調に香りの成分を含ませたところ、タイプミスが減少し、社員の集中力が高まったという研究結果もあります。
このように、多くの研究によって証明されている香りの集中力アップ効果。香りの力、あなどれません!
2.集中力を高めるおすすめアロマ5選
今回は、集中力アップにおすすめしたいアロマを5つご紹介します。
2-1.集中力を高めるアロマ①ローズマリー
すがすがしい香りで、若返りのハーブとしても有名なローズマリー。
ローズマリーの香りには、中枢神経刺激作用があります。
頭をスッキリさせて眠気を覚まし、エネルギーを引き出します。
また、気持ちが散漫になっているときや神経が疲労しているときにも、集中力を復活させてくれます。
集中力のほか、記憶力にも大きく作用することが知られており、古代ギリシャ・ローマ時代、学生たちはローズマリーの冠をつけて勉強したといわれていわれています。
現代でも受験生に人気がある香りです。
2-2.集中力を高めるアロマ②レモン
レモンは、レモンを切った瞬間にぱっと広がる、キリッと鋭いフレッシュな香り。
レモンの香りには、頭にたまった熱をクールダウンさせてくれる効果があります。
香りが中枢神経を刺激することで集中力を高め、その状態の維持を助けてくれます。
また、心の動揺を鎮め、冷静にしてくれる作用もあります。
エネルギーが湧き出てくるような香りは、心的理由や暑さなどで元気が出ないときにも、気分の切り替えに役立ちます。
ある実験で、レモンの香りを漂わせた部屋と香りがない部屋で入力作業を行った結果を比べると、レモンの香りがする部屋のほうが入力ミスの割合が半分以下に減ったそうです!
【参考論文】
レモンの香りが単純精神作業および心身におよぼす効果/川本理恵子ら/2005年
★上記リンク先PDF内「レモンの香りでパフォーマンスアップ」の部分に、古賀教授のコメントが掲載されています。
2-3.集中力を高めるアロマ③サイプレス
サイプレスは松やヒノキに似ており、森林浴のようなスッキリとした心引き締まる香りが特徴的です。
サイプレスの清々しい香りは精神の鎮静を促し、リラクゼーションに導いてくれます。
リラックスすることで気分が新たな方向に向き始め、集中力とリフレッシュ効果を与えてくれます。
心を鎮める作用と腐食しにくい性質のため、古代エジプトやローマでは「神聖な木」として崇拝されていたほど信頼されている植物です。
- サイプレス アロマオイル
2-4.集中力を高めるアロマ④ユーカリ
スッキリと清々しく、レモンよりも穏やかな香りが特徴のユーカリ。
香りを吸い込むと、胸のつまりがスッと落ちるような気持ちよさを味わうことができます。
ユーカリの香りには、イライラした気分を鎮め頭脳を明晰にする作用があり、思考に行き詰まりを感じた時に効果的です。
集中力アップ効果のほか、免疫力を高め、感染症を予防する作用があります。
勉強部屋や寝室などに、ルームスプレーとして常備しておくと良いでしょう。
風邪が流行しやすい受験シーズンにもってこいのアロマです。
2-5.集中力を高めるアロマ⑤月桃
月桃は台湾から沖縄に伝来したといわれています。
清涼感のある特有の香りは、窮屈さを開放し、安らぎを与えます。
熱い地域の植物らしく、心の中に南国の太陽の明るい光が差し込んでくるような、前向きな気分にさせてくれます。
ショウガ科特有の温かさを持つので、ストレスで身も心も冷たくなっているときに有効です。
心をどっしり落ち着けて、作業に集中しようとする前向きな気持ちをサポートしてくれます。
試験やプレゼンを控え、心がソワソワしているときに味方になってくれる香りです。
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3.手軽な取り入れ方
仕事や試験直前、ここぞというときに手軽に試せる方法をご紹介します。
3-1.ハンカチを使った芳香吸入
お手持ちのハンカチやティッシュにアロマを一滴、鼻で深呼吸します。
ポケットやバッグに香りを忍ばせておくことができ、外出先でも手軽に利用できます。
ただし、精油がシミになる場合もあるので、古いハンカチを使って試しましょう。
3-2.手浴
洗面所や給湯室でお湯が使える状況なら、短時間でも手浴を試してみてください。手首まで浸かる量のお湯を用意し、精油を数数滴たらして手を浸けます。
「もうすぐ始まる」と緊張して頭に血が上ってしまうと、本番に向けて気持ちを切り替えることができません。
そんな時は、手が温めることで心にゆとりが生まれます。
手浴ができないときは、手のひらで手の甲をなでるようにトリートメントしてほぐしてみてください。
4.使用上の注意
精油は、天然だから安全というわけではありません。精油を安全に使うためには、次の点に気を付けてください。
・本物の精油を使う
・劣化した精油を使わない
・適度な使用にとどめる
・飲まない
・目に入れない
・火気まわりでの取り扱いに注意
・妊産婦・高齢者・病気療養中の利用は専門家に相談してから使用する
・授乳中の方、乳幼児は少量から利用する
・利用前にパッチテストを行う
大切なのは、正確な知識を得ること。
以上の注意を守って適切な使い方をすれば、精油は心身の健康に役立ち、あなたの日々の暮らしに潤いと安らぎを与えてくれることでしょう。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
リフレッシュしてひらめきが欲しいとき、試験やプレゼン前に集中力を高めたいとき、ぜひ香りの力を借りてみてくださいね。
香りの力で、時間の有効活用とワンランクアップを目指しましょう!
★本記事の参考文献はこちら★