こんにちは、きいろいナリーです!
4月から、新生活や新学期が始まり新しい環境に慣れるのに必死で緊張状態が続く方もいらっしゃると思います。
そのような方々のために、初心者の方でも簡単に精油を使ってリラックスできる方法を紹介したいと思います!
1. 精油と深く関わりがあるアロマテラピーとは?
まず、精油とアロマテラピーという言葉は切っても切り離せない関係です。
そもそもアロマテラピーとは何でしょうか?
公益社団法人日本アロマ環境協会(AEAJ)では、アロマテラピーをこのように説明しています。
“アロマテラピーは、植物から抽出した香り成分である精油(エッセンシャルオイル)を使って、心身のトラブルを穏やかに回復し、健康や美容に役立てていく自然療法です。”
また、アロマテラピーの目的を以下の3つとして定めています。
●心と身体のリラックスやリフレッシュを促す
●心と身体の健康を保ち、豊かな毎日を過ごす
●心と身体のバランスを整え、本来の美しさを引き出す”
公益社団法人日本アロマ環境協会(AEAJ)『アロマテラピーとは』より引用
https://www.aromakankyo.or.jp/basics/introduction/
つまり、精油(エッセンシャルオイル)を使用して心身のトラブルを回復する方法の1つがアロマテラピーという自然療法なのです!
2. 精油を心身に取り入れる方法
精油を心身に取り入れるには、どのような方法があるのでしょうか?
主に、3つの方法があると言われています。
2-1. 鼻から脳へ
空気中に拡散された芳香成分が鼻から入ると、鼻の奥にある「嗅上皮」という粘膜に芳香成分が付着して、ここでキャッチされた成分が刺激になります。
この刺激は、電気信号に変換されて脳の大脳辺縁系に伝えられ、大脳皮質の嗅覚野で「におい」として認識されます。
大脳辺縁系は、自律神経や内分泌機能を調整をする部位のため、
鼻から入った香りの刺激は、脳にストレートに届くことで気持ちを沈めリラックスさせたり、明るい気分にさせたりしてくれます。
この鼻から取り入れる方法を芳香浴法と言います。
2-1-1.芳香浴のやり方
含浸
精油をティッシュやコットンに垂らし、香りを楽しみます。
一番簡単な香りの楽しみ方です。
芳香器(ディフューザー)
芳香器を使い香りを拡散させます。
2-2. 鼻から肺へ -吸入法-
空気中に拡散された芳香成分が鼻から入ると、もう一つのルートである肺に取り込まれます。
肺に入った芳香成分は、肺胞という細胞から血管を通って吸収されて、
血液中に入り全身をめぐって各組織や器官に届きます。
代表的な方法は吸入法などがあります。
2-2-1.吸入法のやり方
蒸気吸入
お湯を貼った洗面器やコップに精油を垂らし、蒸気を吸入する方法です。
ご自宅で手軽にできるので、試してみてください。
2-3. 皮膚から全身に伝える方法
皮膚は、表皮・真皮・皮下組織から構成されています。
入浴やマッサージなどで皮膚に塗布された精油は、脂溶性のため表皮にとどまることなく通過し、
皮膚の真皮に到達して毛細血管やリンパ管に入ります。
その後、体内を循環した精油成分は尿や汗として排出されます。
皮膚から取り入れる方法はたくさんあり、代表的なものとして沐浴法、トリートメント法などがあります。
部分的な取り入れ方としてはフェイシャルスチームなどがあります。
2-3-1.沐浴法のやり方
全身浴
お湯を張った湯船に3~5滴ほどお好きな精油を垂らし、入浴します。
部分浴
洗面器などに足湯で3滴まで、手浴で1~2滴程精油を垂らし、部分浴します。
2-3-2.トリートメント法のやり方
使用するキャリアオイルに対して精油を1%をめどに希釈したオイルを
体に撫でるように塗布します。
2-3-3.フェイシャルスチームのやり方
お湯を張った洗面器に3~5滴程精油を垂らし、
洗面器真上から顔を20cm以上離し、蒸気が蒸散しないようにタオルなどで顔と洗面器を覆いかぶさるようにかけて蒸気を当てます。
この際、蒸気を吸い込むことで、吸入も同時にできます。
3. どんな精油がリラックス効果があるの?
鎮静作用や抗不安作用などの成分が含まれている精油を選ぶことで、リラックス効果が期待できます。
また、どの精油も様々な成分が含有されています。
これらの成分が複合されることで、精油ごとに異なった効果があるのです。
4. オススメの精油
4-1. イランイラン
名前 | イランイラン |
学名 | Cananga odorata |
科名 | バンレイシ科 |
主な産地 | フィリピン |
抽出部位 | 花 |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
主な成分 | リナロール・β-カリオフィレン・酢酸ベンジル・ファルネセン・安息香酸メチル |
精神的な効果
イランイラン精油に含まれている、酢酸ベンジルと安息香酸メチルは反対の作用があるといわれています。
酢酸ベンジルには精神を高揚させる作用があるとされ、
安息香酸メチルは精神を鎮静させる作用があるとされています。
そのため、ストレスやイライラ、不安などが募ったときに軽減する働きがある一方で、気持ちを切り替えるサポートもしてくれるでしょう。
また、β-カリオフィレンという成分には、女性ホルモンの分泌を調整してくれる作用もあり、
PMS(月経前症候群)によるイライラを軽減したり月経痛を緩和する作用も期待できます。
注意点
敏感肌の方やアレルギー体質の方は、少量で試してからお使いください。
・皮膚刺激を起こすこともあるため、低濃度で使用して下さい。
4-2. オレンジ・スイート
名前 | オレンジ・スイート |
学名 | Citrus sinensis |
科名 | ミカン科 |
主な産地 | インド・中国 |
抽出部位 | 果皮 |
抽出方法 | 圧搾法 |
主な成分 | リモネン・オクタナール・デカナール・リナロール・シトラール |
精神的な作用
オレンジ・スイートに多く含まれるリモネンには、精神的に多くの効果があるとされています。
リモネンには、交感神経を刺激して落ち込んだ気持ちを明るく活性化してくれる働きや
脳のα波を増加させる働きなどがあると言われています。
また、甘い柑橘系の香りは、オクタナールとデカナールという成分のおかげ。
オクタナールには鎮静作用や抗菌作用が、デカナールには強壮や心のバランスを整える作用もあるとされています。
そのため、イライラや不安な気持ちを落ち着けてくれる一方で、気持ちを前向きにする手助けをしてくれると考えられています。
注意点
敏感肌の方やアレルギー体質の方は、少量で試してからお使いください。
・皮膚刺激を起こすこともあるため、低濃度で使用して下さい。
・劣化しやすいので、早めに使用しましょう。
4-3. クラリセージ
名前 | クラリセージ |
学名 | Salvia sclera |
科名 | シソ科 |
主な産地 | ヨーロッパ |
抽出部位 | 花と葉(花が咲いた地上部) |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
主な成分 | 酢酸リナリル(70%前後)・リナロール・スクラレオール |
精神的な作用
クラリセージに最も多く含まれている、酢酸リナリルという成分には高い鎮静効果があるとされています。
酢酸リナリルに次いで多い含有量の高いリナロールにも鎮静作用が期待できるとされるため、
気持ちを落ち着けたり、感情の高ぶりを鎮めて穏やかな状態にする手助けをしてくれる精油と言われています。
注意点
・鎮静作用が強いため、自動車の運転など、集中力が必要な作業の前の使用は避けてください。
・高濃度・長時間の使用に注意してください。
・妊娠中の使用は控えてください。
・飲酒前後の使用に注意して下さい。頭痛や吐き気が起こる可能性があります。
・乳腺炎・乳がんの方は使用を避けて下さい。治療をしている方は、ホルモン療法の効果を弱めてしまう可能性があります。
4-4. グレープフルーツ
名前 | グレープフルーツ |
学名 | Citrus paradisi |
科名 | ミカン科 |
主な産地 | 西インド諸島 |
抽出部位 | 果皮 |
抽出方法 | 圧搾法 |
主な成分 | リモネン・ミルセン・ヌートカトン |
精神的な作用
グレープフルーツには、オレンジスイートやレモンなどの柑橘系の精油に多く含まれているリモネンが多く含有されています。
リモネンには、イライラや不安を沈めてくれる鎮静作用がある反面、
交感神経を刺激して落ち込んだ気持ちを明るく活性化してくれる働きもあります。
また、グレープフルーツに含まれるヌートカトンは、神経を刺激する作用もあると言われています。
そのため、香りを嗅ぐことによってリラックス効果が得られるとともに、リフレッシュ効果も期待できます。
注意点
・敏感肌の方やアレルギー体質の方は、少量で試してからお使いください。
・皮膚刺激を起こすこともあるため、低濃度で使用して下さい。
・光毒性があります。使用後しばらくは、太陽光を浴びるのをお避けください。
肌のシミの原因になる可能性があります。
・処方薬との相互作用に注意して下さい。
4-5. ネロリ
名前 | ネロリ |
学名 | Citrus uranium |
科名 | ミカン科 |
主な産地 | ヒマラヤ・インド |
抽出部位 | 花 |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
主な成分 | リナロール・リモネン・酢酸リナリル・ネロール・ゲラニオール・ネロリドール・アンスラニル酸メチル |
精神的な作用
ビターオレンジの花が原料になっているネロリ精油。
主に含有されるリナロールは、ストレスやイライラを鎮めたり、不安を軽減させたりする作用を持つとされています。
また、この次に含有量が多い酢酸リナリルとリモネンにも鎮静作用があるため、これらの成分が組み合わされることで精神を安定する作用が強く発揮されると考えられています。
慢性的なストレスや不安の軽減などにも効果があると言われています。
値段が少々高いですが、香りがお好きな方にはオススメです!
注意点
・妊娠中の使用は控えてください。
4-6. レモングラス
名前 | レモングラス |
学名 | Cymbopogon citrates |
科名 | イネ科 |
主な産地 | インド・スリランカ |
抽出部位 | 草本 |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
主な成分 | シトラール(ゲラニアール+ネラール)・ゲラニオール |
精神的な作用
レモングラス精油のレモンの様な香りは、特徴成分であるシトラールが含有されているためです。
この芳香成分は、疲労感や不安、ストレスなどに対して鎮静作用があると考えられています。
他にも、シトロネールやリナロールなどにも鎮静作用があると言われています。
そのため、レモングラスは冷やすハーブとも言われ、ストレスや不安などを落ち着かせる作用が期待されています。
注意点
・敏感肌の方やアレルギー体質の方は、少量で試してからお使いください。
・皮膚刺激を起こすこともあるため、低濃度で使用して下さい。
4-7. ラベンダー
名前 | ラベンダー |
学名 | Lavandula augustifolia |
科名 | シソ科 |
主な産地 | 地中海アルプスの山岳地帯 |
抽出部位 | 花 |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
主な成分 | 酢酸リナリル・リナロール・ラバンジュロール・テルピネン-4-オール |
精神的な作用
ラベンダー精油には、酢酸リナリルとリナロールという成分が多く含まれているところが特徴です。
これらが複合されることで、ストレスなどを緩和する働きや鎮静作用があるとされています。
ストレスによる不安や緊張などの心身のトラブルを和らげて、気持ちを安定させたりリラックスさせたりする働きが期待されます。
注意点
・妊娠中の使用は控えてください。
5. オススメのリラックス方法
5-1. 超簡単にできる芳香浴法
●材料●
・「3.オススメの精油」の中からお好みの精油1種類 … 1~3滴
・ティッシュペーパーやコットン …どちらか1枚
●楽しみ方●
①ティッシュペーパーやコットンなどに精油を1~3滴落とす。
※枕元に置いたり、カバンなどにしのばせたりして、広がる香りを楽しんで下さい!
5-2. バスタイムでリラックス!
1日のおわりにゆっくり入浴して疲れをとりたい。
そんな方も多いのではないのでしょうか。
リラックスバスアイテムで入浴タイムをもっと素敵な時間にするのもおすすめです!
5-2-1. 汗を出してサッパリ!バスソルトの作り方
●材料(1回分)●
・「3.オススメの精油」の中からお好みの精油1種類… 1~5滴
・天然塩 … 大さじ2~3杯
●道具●
・計量スプーン
<・材料を混ぜ合わせるための容器
●作り方●
①容器に天然塩を入れてから、精油を加えてよく混ぜ合わせる。
入浴直前に、浴槽にバスソルトを入れよくかき混ぜてから入浴して下さい!
●注意点●
※保管せずに、使い切って下さい。
5-2-2. 肌に潤いを!バスハニーの作り方
●材料(1回分)●
・「3.オススメの精油」の中からお好みの精油1種類… 1~5滴
・ハチミツ … 大さじ2~3杯
●道具●
・計量スプーン・材料を混ぜ合わせるための容器
●作り方●
①容器にハチミツを入れてから、精油を加えてよく混ぜ合わせる。
入浴直前に、浴槽にバスハニーを入れよくかき混ぜてから入浴して下さい!
●注意点●
※保管せずに、使い切って下さい。
6. 精油の注意点
精油はどれでも安全というわけではありません。
各精油の注意点は「3. オススメの精油」で書いていますが、精油を安全に使うためには次の点に気を付けて下さい!
・本物の精油(エッセンシャルオイル)を使う
→成分が、100%天然の精油であることを確かめてから使用しましょう。
・劣化した精油を使わない
→酸化が進んで劣化した精油は、香りの質が低下するだけでなく、皮膚の炎症も引き起こす原因にもなります。
・適度な使用にとどめる→使用量を守りましょう!
・目に入れたり、飲んだりしない
・火気まわりでの取り扱いに注意
・妊産婦・高齢者・病気療養中のご使用は専門家に相談してから使用して下さい。
・授乳中の方、乳幼児は少量から利用して下さい。
・利用前にパッチテストを行いましょう!
おわりに
今回は、精油を使ったリラックス方法を紹介しました!
4月から新しい生活が始まり、緊張する機会も一次的に増えると思います。
精油を取り入れたり、自分なりのリラックス方法を見つけたりして生活を乗り切りましょう!