日本では、ディズニー映画「アラジン」のヒロインの名前として有名なジャスミン。
白色の小さな可愛らしい花をつける植物です。
実は、このジャスミンという名は、神からの贈り物というペルシャ語が由来となっています。
そんな注目のジャスミンについて紹介していきます!
1.ジャスミンとは?
1-1.香りの特徴
ジャスミンは、モクセイ科ソケイ属の常緑のつる性低木の植物です。
力強く巻きつく、つるに咲く白い可憐な花は夜間に最も芳香が強まります。
ジャスミンはローズ、ジャスミン、ミュゲ、ライラックの4大フローラルのひとつで、「香りの王」の名にふさわしい、濃厚な高級感ある香りが特徴です。
1-2.レアな香り、ジャスミン!
豊かな香りで人々に愛されているジャスミンですが、実はとっても貴重なんです。
・レアな理由①:採油量が少ない!
ジャスミンの花を1000kg摘んでも、120g(コップ半分くらい)しか精油は採れないんです。
・レアな理由②:収穫期間が短い!
品種により異なりますが、ジャスミンの花を収穫できる期間は約3か月しかありません。
・レアな理由③:花の採取に手間がかかる!
ジャスミンは日没後に開花し、明け方から早朝にかけて最も良い香りを放ちます。
それに合わせて収穫するので、摘み取りできる時間が朝だけと非常に限られています。
そのうえ作業はすべて手摘みです。
これほど収穫に手間がかかり、採油量はほんのわずかなんて、心して香りを楽しまなくては…。
ちなみに、そんな貴重なジャスミンを約3,000本も贅沢に使用したのが、CHANEL No.5です。
女性なら一度はトライしてみたいものですね♡
2.ジャスミンの効能
古くから人々を魅了してきたジャスミンですが、なんと、女性に嬉しい効能がたくさんあるんです!
2-1.心への働き
ジャスミンオイルは、気持ちの高ぶりを鎮め、心の奥を温めて自信とエネルギー、幸福感を与えてくれます。
ジャスミンには気持ちを穏やかにする効果があるので、安眠にも効果的です!
また、更年期による気持ちの浮き沈みにも効果がありますよ。
ジャスミンの効能については長崎大学大学院の篠原教授がある実験を行っています。
実験によると、40歳代の女性15名が10種類の精油の香りを嗅いだところ、ジャスミン精油・ローマンカモミール精油・クリセージ精油の吸入後のみ唾液中のテストステロン(男性ホルモンの一種)の濃度が上昇したそうです!
このテストステロンは男性ホルモンですが、女性にとっても重要なホルモンで、更年期不調緩和や更年期以降の健康的な生活に影響をもたらすのだとか。
ジャスミンの香りは更年期以降の女性のQOL向上にも効果があるのです!
精油の嗅覚刺激により、テストステロンの分泌量が増加 /篠原一之/2019
2-2.体への働き
まず、子宮強壮とホルモンバランスを整える働きがあるため、無月経や月経不順に効果があると言われています。
月経痛だけでなく、出産時の緊張緩和にも効果があり、筋肉のこわばりをやわらげる働きもしてくれます。
2-3.肌への働き
ジャスミンオイルは皮膚に塗布することでも様々なメリットがあると考えられているオイルでもあります!
期待されている作用としては、肌を柔らかくする作用、抗炎症作用、細胞再生促進があり、肌タイプを選ばず、利用できることから、スキンケア用としても優れているオイルで、湿疹や皮膚炎のケアには効果的です。
特に、女性なら誰もが気になるシミや加齢によるしわ、ニキビ跡にも効果があり、妊娠線を目立たなくするマッサージオイルとしても使用できます!
3.利用の仕方
女性には嬉しい効果ばかりのジャスミン。
アロマポッドやディフューザーを使った芳香浴のほか、おすすめの使い方を2つ、ご紹介します。
3-1.ハンカチに1滴
香りを楽しむための最も手軽な方法が、ハンカチを使った芳香吸入です。
ハンカチに1滴、ジャスミン精油を落としてみましょう。
デートの前に1滴…なんていうのもオススメです♡
ロマンチック気分をさらに盛り上げてくれることでしょう。
ただし、精油がシミになることもあるので、できるだけ古いハンカチで試してからご使用くださいね。
なお、この方法はティッシュやコットンでも代用できます。
3-2.マッサージオイル
アロマオイルを使ったマッサージは、時間をかけて心をゆっくり癒し、ほぐしていきたいときにピッタリです。
生理前でイライラしてしまうときなどに、ぜひ試してみてください。
マッサージオイルの作り方とマッサージのポイントをご紹介します。
3-2-1.作り方
材料:ジャスミン精油5~6滴、植物油(スイートアーモンドオイル、ホホバオイル、グレープシードオイルなどお好みのキャリアオイル)30ml
※上記の量は身体用の精油濃度(1%)です。顔に近い部分やお肌が弱い方は、精油を3滴(0.5%)にしてください。
作り方:
①ビーカーに植物油を計り取る。
②精油を入れて、ガラス棒でかき混ぜる。
③溶液をガラス瓶に入れて保存する。
このマッサージオイルは防腐剤が入っていないため、作ったオイルは冷暗所に保管して、なるべく早く使い切りましょう(目安は一か月)。
特に、グレープシードオイルなど酸化が早いオイルを使用する場合は注意してください。
3-2-2.マッサージのポイント
アロマのマッサージは、次の基本的な動きを組み合わせたものです。
①もむ:手のひらを軽く肌に押し当て、親指で小さな円を描くようにくるくるともみほぐす。
②さする:手のひら全体で肌をリンパの流れにそってなでさする。
③押す:親指、あるいは親指の付け根の部分などを使って肌と垂直方向にゆっくり推す。
指圧などよりは弱めの圧で、やさしくゆったりとしたリズムで行います。
お風呂上りなどのリラックスタイムに試してみてくださいね。
4.ブレンドアドバイス
ジャスミンの濃厚な香りを軽くし、親しみやすい香りにしてくれるのはオレンジやベルガモットなどの柑橘系の香りです。
アロマ上級者や女性の中には、イランイランなどのオリエンタル系やフローラル系の香りを合わせて更に濃厚な香りを楽しむ人もいます。
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5.利用上の注意点
接触性アレルギーを起こす可能性もあるため、高濃度のオイルを肌に直接使用することは避けましょう。
また、妊娠中の使用も注意が必要です。ただし、出産時は使用OKです。
おわりに
現代の女性の心強い味方になってくれるジャスミン。
あなたもジャスミンの香りに癒されながら女子力をあげちゃいましょう♡
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幸せを呼び込むアロマテラピー事典/色映みほ/2018年/マイナビ出版